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第53回(平成15年度)大阪工研協会 工業技術賞受賞

2005年7月 3日

ウレタンフォーム用ノンハロゲン系新規難燃剤DAIGUARD-600seriesの工業化
受賞者:
徳安 範昭
藤本 和男

自動車のシートや家具等のクッション材には、ポリウレタンフォームの使用が不可欠となっているが、樹脂密度が低く燃えやすい形状であるため、難燃化を行うには、燐(固相)とハロゲン(気相)の相乗効果による難燃化、すなわち含ハロゲン系縮合リン酸エステルが多く使用されている。

しかし、昨今のダイオキシン問題に端を発して環境問題の意識が高まる中、市場からは高性能のノンハロゲン系難燃剤の開発を要望されている。また、難燃剤に要求される性能は難燃性はもちろんのこと、成型品の耐スコーチ性や耐フォギング性も重要であり、かつ発泡時の取り扱い易さの面で液体であることが望まれるという制約もある。DSCN0411.JPG以上の背景より既存のノンハロゲン系難燃剤では全ての性能を満足させることは困難であるため、難燃効果に主眼をおいた含ハロゲン系燐酸エステルが使用されているのが現状である。そこで我々は、リン酸エステルを形成する分子骨格に着目し鋭意検討した結果、ノンハロゲンかつ特異な分子構造を形成する難燃剤を構築し、燃焼時にはフォーム表面相において優れた酸素遮断効果を与え、耐熱性、耐スコーチ性、耐フォギング性も備えた反応型難燃剤DAIGUARD -600シリーズを上市するに至った。
一方、DAIGUARD-600の工業化に至っては、現有の設備に軽微な改造を行うことで生産を可能とし、環境への負荷を低減する意味から、酸、アルカリ、水洗等の後処理を必要としない効率的な製法を可能としている。その為、工水使用の低減や生物処理の負荷が無いことにも成功した。今回のDAIGUARD-600の開発により、難燃剤の高機能化とともに、環境問題等を通じて必ずや社会に貢献できるものと考えている。